tabs.executeScript()

JavaScript のコードをページに挿入します。

コードを挿入できるページの URL は、マッチパターン により指定できます。 つまり、URL の scheme 部は、"http", "https", "file", "ftp" のいずれかでなければなりません。そして、その URL に対する明示的な host パーミッション、または activeTab パーミッションが必要です。

また、自らの拡張機能パッケージに含まれるページに対してであれば、次の方法でコードを挿入することも可能です。

js
browser.tabs.create({ url: "/my-page.html" }).then(() => {
  browser.tabs.executeScript({
    code: `console.log('location:', window.location.href);`,
  });
});

この場合、特別なパーミッションは必要ありません。

ブラウザーの組込ページ、例えば about:debugging、about:addons、新規タブを開いた時のページなどには、コードを挿入することはできません

挿入するスクリプトのことを、コンテンツスクリプトと呼びます。詳細は コンテンツスクリプト で学んでください。

これは、Promise を返す非同期関数です。

構文

js
var executing = browser.tabs.executeScript(
  tabId, // optional integer
  details, // object
);

引数

tabId 省略可

integer 型。 スクリプトを実行するタブの ID。省略時のデフォルトは、現在のウィンドウでアクティブなタブ。

details

実行するスクリプトに関するオブジェクト。次のプロパティを持ちます。

allFrames 省略可

boolean 型。true である場合は、現在のページが持つ全てのフレームにコードが挿入されます。true であり、かつ frameId が設定されている場合はエラーが発生するため、frameId と allFrames は互いに排他的です。false である場合は、最上位のフレームにのみコードが挿入されます。デフォルトは false です。

code 省略可

string 型。挿入されるコードを文字列として表現したもの。注意: このプロパティを使って信頼できないデータを JavaScript に挿入しないでください。セキュリティの問題につながります。

file 省略可

string 型。挿入されるコードを持つファイルへのパス。Firefox では、拡張機能のルートから始まらない相対 URL は、現在のページの URL からの相対位置として解決されます。Chrome では、そのような URL は拡張機能のベース URL からの相対位置として解決されます。複数のブラウザーで動作させるには、拡張機能のルートから始まる相対 URL として指定します。例えば、"/path/to/script.js" のようにします。

frameId 省略可

integer 型。コードが挿入されるフレーム。デフォルトは 0 (最上位のフレーム) です。

matchAboutBlank 省略可

boolean 型。true である場合、コードはその親ドキュメントへのアクセスをもつときに、組込の "about:blank" や "about:srcdoc" フレームにも挿入されます。コードをトップレベルの about: フレームに挿入することはできません。デフォルトは false です。

runAt 省略可

extensionTypes.RunAt 型。コードがどの時点でタブに挿入されるかを指定します。デフォルトは "document_idle" です。

戻り値

オブジェクト配列を使って fulfilled 状態にされる Promise です。それぞれのオブジェクトは、フレームに挿入されたスクリプトの結果を表します。

スクリプトの結果とは最後に評価された文のことです。これは、ウェブコンソールで実行されたスクリプトの出力 (結果であって、console.log() の出力のことではありません) に似ています。例えば、次のようなスクリプトを挿入したとします。

js
var foo = "my result";
foo;

この場合、結果配列には、文字列 "my result" が含まれます。結果は、構造化複製が可能でなければなりません。最後の文を Promise にすることもできますが、webextension-polyfill ライブラリーではサポートされていません。

エラーが発生した場合、Promise はエラーメッセージを使って rejected 状態にされます。

使用例

次の例は、現在アクティブなタブで 1 行のコードスニペットを実行します。

js
function onExecuted(result) {
  console.log(`グリーンにしました`);
}

function onError(error) {
  console.log(`Error: ${error}`);
}

var makeItGreen = 'document.body.style.border = "5px solid green"';

var executing = browser.tabs.executeScript({
  code: makeItGreen,
});
executing.then(onExecuted, onError);

次の例は、ファイルからスクリプトを実行します。このファイルは拡張機能のパッケージに含まれており、"content-script.js" という名前です。そのスクリプトは、現在アクティブなタブで実行されますが、メインのドキュメントだけでなく、全てのサブフレームでも実行されます。

js
function onExecuted(result) {
  console.log(`全てのサブフレームで実行しました`);
}

function onError(error) {
  console.log(`Error: ${error}`);
}

var executing = browser.tabs.executeScript({
  file: "/content-script.js",
  allFrames: true,
});
executing.then(onExecuted, onError);

次の例は、ファイルからスクリプトを実行します。このファイルは拡張機能のパッケージに含まれており、"content-script.js" という名前です。そのスクリプトは、ID が 2 であるタブで実行されます。

js
function onExecuted(result) {
  console.log(`タブ 2 で実行しました`);
}

function onError(error) {
  console.log(`Error: ${error}`);
}

var executing = browser.tabs.executeScript(2, {
  file: "/content-script.js",
});
executing.then(onExecuted, onError);

Example extensions

ブラウザーの互換性

BCD tables only load in the browser

メモ: この API は Chromium の chrome.tabs API に基づいています。このドキュメントは tabs.json における Chromium のコードに基づいています。